「こざくら だより」 を開設
巻頭言
かりんとう小桜のオンラインショップは昨年11月よりスタートしましたが、お陰様で順調に推移し、皆様にご好評をいただいております。
HPでもご紹介しておりますが、浅草に因んだ歴史・行事・下町情緒・下町気質・食文化・菓子文化等、より浅草を知っていただきたいとの願いから「こざくら だより」をお届けさせていただきます。
ご笑覧いただければ幸いです。
第一回 「三社祭」
[三社祭なくして浅草なし] と言ったら言い過ぎでしょうか?
コロナ禍でここ数年、中止または小規模ベースでの開催と言う寂しいお祭りになってしまいました。今年(5月22日)も小規模なもので三社様境内から二天門まで宮神輿が出て、後は宮神輿を台車に乗せ、各町会を巡回し、その後は町会ごとの判断でやるようです。関係者の方々が知恵を出し合って決めたことなので文句は言いたくないですが、早く本当の三社祭になって欲しいものです。
今でこそ少なくなってきましたが、結婚のため浅草を離れた幼馴染が三社祭に必ず戻って来ていたのを思い出します。
浅草寺縁起には今から1,400年近く前に淺草浦(現隅田川)で魚釣りに精を出していた二人の兄弟の網に絡まった一象を持ち帰り、土師真中知(はじのなかもと)と言う当時郷土の文化人に見せたところ、これは尊い聖観音像であることから土師の自宅に寺を構え三人ともどもお祀りするこになったと言います。
この三人に因んで三社大権現の尊称を祭祀されるようになりました。
この権現思想(神仏同体説)は平安末期(800年以上前)に流行りだしたが、明治6年、三社権現の名はなくなり、現在の浅草神社と呼ばれるようになりました。
現在の社殿は徳川家光が慶安2年(1649)に建立寄進、その後、度重なる災厄にあったが、国の重要文化財に指定され、昭和38年と平成8年に修復されている由緒ある建造物です。
以上の歴史から見ても「三社様なくして浅草寺(浅草観音)なし」とも言えます。
どうか観音様にお参りの折は三社様にも参拝を。
そして観音裏の小桜にもお立ち寄りのほどを。
2022.5.1 小桜店主